福島県と東電、ADR和解へ 超過勤務手当など10億円支払い

 

 福島県が東京電力福島第1原発事故に伴う職員の超過勤務手当など約11億5千万円の支払いを求めた裁判外紛争解決手続き(ADR)で、東電が県に約10億円を支払うことで和解する見通しとなった。県が20日に開かれた県議会政調会で示した。

 県は9月定例県議会に関連議案を提出、可決を受けて原子力損害賠償紛争解決センターへ和解の意向を伝える。

 和解が成立する見込みとなったのは、原発事故で増えた2012(平成24)、13年度分の人件費など。県は昨年7月、同センターにADRを申し立てた。県によると、同センターは今年5月、「東電は県に約10億円を支払うのが妥当」とする和解案を示した。

 和解額は申立額よりも減額となるが、県は主張がほぼ認められた和解案で早期の紛争解決のため受諾の意向を固めた。東電も和解に応じる姿勢を示しているという。

 請求の内訳は、原発事故の対応で計画通りに削減できなかった職員の人件費約8千万円、全庁的な事故対応で増加した時間外勤務手当約10億6千万円など。県によると、削減できなかった職員の人件費は和解の対象外とされた。

 県が職員の人件費などを巡って同センターに申し立てたADRで和解するのは2度目。