農林水産物「輸入規制」解除向け連携 北関東磐越5県知事会議

 
輸入規制解除へ連携強化を確認した(左から)鈴木副知事、福田富一栃木県知事、山本群馬県知事、花角英世新潟県知事、小野寺俊茨城県副知事

 本県、群馬、茨城、栃木、新潟5県は21日、原発事故後に諸外国で続く農林水産物に対する輸入規制の解除に向け、5県知事合同による国への働き掛けを強化する方針を確認した。農林水産物の安全性をアピールすることで風評払拭(ふっしょく)を図り、早期の規制解除につなげる。

 同日、群馬県庁で開かれた「北関東磐越5県知事会議」で開催県の山本一太群馬県知事が「5県知事で官邸を訪ねて総理に直接、要請する場を設けたい」と提案し、他県も同調した。

 中国では5県全ての食品(新潟県のコメを除く)が輸入停止で、韓国でも新潟県を除く4県の一部の県産品の輸入が停止されるなど東アジアを中心に風評被害は根強い。5県知事会議ではこれまでも規制解除に向けた連携を強化しているが、原発事故後、8年以上が経過しても規制解除が進まない現状を踏まえ、5県合同による国への働き掛けを一層強める。

 国への要請では、厳格な放射性物質の検査体制など、科学的根拠に基づいた農林水産物の安全性を、国を挙げて発信するよう求める。各県に対し、諸外国の輸入規制の解除に向けた取り組み状況を説明することも要請する考え。

 このほか5県は、各県が輸入規制の解除に向けて取り組む事例を共有し、効果的な対策につなげる。本県から出席した鈴木正晃副知事は会議後、報道陣に「大変心強い。5県で歩調を合わせながら働き掛けを強めていきたい」と語った。

 観光「5県ループ」継続 交流人口拡大図る

 5県知事会議では、北関東道、関越道、北陸道、磐越道、常磐道をつないだ「5県ループ」を活用した観光振興に継続的に取り組むことも決めた。「5県ループ」のホームページに5県のイベント情報などを掲載し、交流人口の拡大を図る。

 海外からの誘客促進のため、中国メディアを招聘(しょうへい)し、中国人向け旅行攻略サイトに視察先の様子を掲載して5県の観光地をPRする。5県周遊の旅行商品の造成や販売にも取り組む。

 このほか、5県知事会議では国に要望する9項目を決めた。震災からの復興に関し、鈴木正晃副知事は「課題は多岐にわたる。(県として)復興が成し遂げられるまで十分な財源や体制の確保を国に求めており、皆さまも要望していただければ大変ありがたい」と協力を求めた。鈴木副知事ら出席者は会議後、群馬大研究・産学連携推進機構次世代モビリティ社会実装研究センターを視察した。