最高の舞台「愛」表現 ふたば未来生が熱演、高校総文東京公演

 

 初出場の全国高校演劇大会で優秀賞(文化庁長官賞)を受賞したふたば未来学園が25日、東京・隼町の国立劇場で全国高校総合文化祭優秀校による東京公演に出演した。約40人の演劇部員が、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故がもたらした環境と内面の変化、思春期の悩み、葛藤と向き合いつつ、自ら前向きに変わろうとする姿を熱演した。

 上演したのは、受賞作「Indrah(インドラ)―カズコになろうよ」。マレーシア人留学生のインドラさんとの思い出を振り返る中、本人役の一人一人が自分を見つめ直す道筋を描いた。演出担当の一人、生徒(3年)は「ノンフィクションで、みんなの気持ちの共通する部分を表現した。それは愛です」と言い切った。

 原発事故の影響で避難し学校になじめない自分へのやり場のない憤り、なりたいと思う自分に近づけない焦り、夢をかなえる決意―。「未来を変えるには自分を変えるしかない。でも、どうせやっても無駄だと思ってしまう」。感情を包み隠さず、舞台にぶつけた。

 終盤に見せ場を演じたのは、大熊町出身の生徒(3年)、生徒(1年)姉妹。互いに慕っていても姉妹だからこそ素直になれない心境を吐露。を背負うことで心の交流を表した。生徒は「普段は面と向かって言えないことも演劇の力で伝えられた」と語った。

 引退する3年生は、国内最高峰の舞台で終幕を迎えた。部長の生徒(3年)は「感謝の気持ちを込め、全てを出し切った。このメンバーと一緒に笑って終わることができて良かった」と充実感を漂わせた。