ベトナムに橋梁の建設技術 普及へ調査、郡山の矢田工業

 
ベトナムでの技術普及を目指す橋梁

 郡山市の橋梁(きょうりょう)メーカー矢田工業は来年にも、短い橋梁を低コストで建設する技術をベトナムで普及させるための調査に着手する。橋梁を含む交通インフラ整備の需要が高まるベトナムで、日本独自の高い技術をアピールし、橋梁建設の新たな市場開拓を狙う。

 普及を目指すのは、5~25メートル程度の短橋梁に適した「イージーラーメン橋」という建設技術。既製の鋼材を組み立てるため、設計が柔軟で現場工程が少なく、短期間での施工が可能になる。このため建設や維持管理のコストを抑えられるほか、耐久性が高い構造で、道路事情が悪い場所や地盤が軟弱な場所にも設置できるなどの利点もあるという。

 この技術は、石川県の建設コンサルタント「朝日エンヂニヤリング」が開発し、ベトナムを含む国内外で特許を取得。一方、矢田工業は同国中北部に位置する農村部のタインホア省に現地法人と工場があり、同国進出の実績を積んでいる。両社は協力して同国での技術展開を図る。

 1~10月に計4回にわたる現地調査を行い、関係機関への技術提案やパートナー企業の開拓、資材の価格調査などを行う予定。同調査は国際協力機構(JICA)の「中小企業・SDGsビジネス支援事業」の案件化調査に採択されており、調査費の補助や現地機関との調整などでJICAの支援を受けられる。

 ベトナムは急速な経済発展を続ける一方、特に農村部などでは必要なインフラ整備が進んでおらず、橋梁建設の需要が高い。同社の成田祐樹常務(34)は「日本の優れた橋梁技術が、ベトナムをはじめとする開発途上国を発展させる第一歩となるよう努力したい」と話している。