王者の風格!桃田賢斗「恩返しの全力試合」 世界選手権2連覇

 
「攻撃ができた分、余力を残して戦い抜くことができた」と振り返る桃田選手=羽田空港

 スイス・バーゼルで行われたバドミントンの世界選手権に出場した日本代表選手が27日、凱旋(がいせん)帰国し、羽田空港で記者会見した。世界選手権で日本勢初の2連覇を達成した男子シングルスの桃田賢斗選手(NTT東日本、富岡高卒)をはじめ、活躍した富岡高卒勢は今大会でつかんだ収穫を胸に、1年を切った東京五輪に向け闘志を新たにした。

 「(東京五輪の出場権を懸けた)オリンピックレースは続く。どこに照準を合わせるかではなく、応援してくださる人に恩返しができるように1試合ずつを全力で頑張っていく」。桃田選手は東京五輪への思いを報道陣に問われても変わらず慎重に言葉を選んだ。

 それでも「目標」と公言していた2連覇を危なげなく果たした達成感はにじみ出ていた。「1回戦から納得のいく試合ができて、全試合を2―0で勝ったことは自信になった」。事前合宿で厳しいトレーニングをやり切った努力は自分を裏切らないと、万全の態勢で試合に臨んだことを強調。「あれだけやったんだから絶対に勝てる」。精神面での成長ものぞかせた。

 今年の課題に位置付けてきた守備重視からスピードの強化、攻撃的なプレーへの転換も一つの到達点を迎えた。ネット際の攻防で積極的に踏み込み、主導権を握った。「攻撃ができた分、試合時間がいつもより短く、余力を残して戦い抜くことができた」。模索してきた新たな戦い方を習得したと実感する。

 世界王者の風格を漂わせつつあるが、視線の先にあるのはさらなる高みだ。ライバルのマークは強さを増す。「今の自分の実力では勝てなくなる時期が来ると思う。もっと全体的にレベルアップしなければ大事な場面で勝てない」。あえて口には出さない。「大事な場面」が東京五輪の決勝であることは、日本中が、いや世界中が知っている。