洋菓子販売の「専門家」育成 福島県協会、資格取得を推進

 
バンドゥーズに認定された受験生と関係者ら

 洋菓子店でお好みのケーキを選んで購入し持ち帰る―。この日常にある一コマの中で、知識を生かし客に満足してもらう接客の専門家がいる。フランス語に由来する「バンドゥーズ」。福島県洋菓子協会は、業界の発展に向けて、バンドゥーズの資格取得に向けた取り組みを進めている。

 バンドゥーズは洋菓子やパンを専門に販売する女性の専門職のことを指し、ヨーロッパなどの洋菓子店では採用基準に挙がる資格。サービス精神はもちろん、自転車の来店者には購入品のケーキが箱の中でずれないように配慮したり、すぐに食べる客には箱から取り出しやすいようにするなど、細かい気遣いで客の満足度を高める役割を担う。会話の中でアレルギーについて説明することもあるという。

 国内では、販売員の技術向上や意識改革を目的に「全日本ヴァンドゥーズ協会」が2011(平成23)年から認定資格試験を行っている。受験するためには、日本商業ラッピング検定3級に合格し、洋菓子などの販売もしくは製造の実務経験が2年以上必要だが、性別は問わない。

 本県では、棚倉町出身の真岡里来(りら)さん(22)がバンドゥーズに認定され、都内で接客を中心に働いている。里来さんは「バンドゥーズ試験の講習を受けて、お客さまとの会話を楽しむ余裕ができた。今後は、接客の技術を磨き、製造分野にも携わりたい」と話した。

 バンドゥーズは昨年末現在、全国で377人。東北では里来さんを含め4人にとどまっているという。

 県洋菓子協会は、資格の周知のほか、日本商業ラッピング検定の合格者にバンドゥーズ認定試験の受験を促すなどしている。また、来年6月に本県での試験開催を目指している。

 里来さんの父で、棚倉町の菓子店「ふらんす菓子コミネヤ」店主の真岡昭典県洋菓子協会長(51)は「業界としても発展につながるので、東北でも流れをつくっていきたい」と、資格取得者拡大へ意欲を燃やしている。