「双葉」農業再生への一歩...野菜5品目 出荷解除向け試験栽培

 

 東京電力福島第1原発事故で全町避難が続く双葉町の避難指示解除準備区域で、野菜に出されている出荷停止指示の解除に向けた試験栽培が始まった。来年3月末ごろを目標とする同区域の避難指示解除や、営農再開を見据えた取り組み。町内での野菜の作付けは、原発事故後初めて。

 いわき市で5日開かれた双葉町議会全員協議会で、町が報告した。県が、東日本大震災の津波で被災した同町両竹(もろたけ)地区の3カ所、計6アールに試験栽培用の畑を設置。同地区の農地を管理する町農地保全管理組合が作物を栽培する。避難指示解除準備区域の除染は既に完了している。

 畑では出荷停止指示の対象となっている非結球性葉菜類のコマツナ、ホウレンソウ、結球性葉菜類のキャベツ、アブラナ科花蕾(からい)類のブロッコリーと、カブの5品目を栽培する。現地で2日に苗や種が植えられた。

 計画では10月下旬から11月中旬までに収穫し、作物に含まれる放射性物質濃度を2回測定する。食品に含まれる放射性物質の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を安定的に下回っていることが確認されれば、国に出荷停止や摂取制限の解除を申請する。データ収集が目的のため、栽培された野菜は流通しない。

 コメについては現在のところ、用水の確保ができないため、試験栽培のめどは立っていない。