「GAP」認知度高める 全農福島県本部がセミナー、消費者へPR

 
GAP農産物を使った料理を味わう関係者ら

 農作業の環境に配慮して安全性の高いコメや野菜、果物などを生産するGAP(ギャップ、農業生産工程管理)に関するセミナーが10日、福島市で開かれ、生産者や流通、報道関係者らが、GAPについて消費者の理解を進める必要性などを確認した。全農県本部の主催。

 農林水産省が昨年2月に全国の消費者を対象に実施した調査では、GAPについて「知らなかった」と回答した割合は72・7%を占めた。生産者がGAPの第三者認証を取得しても、消費者の認知度が低ければ付加価値が生まれにくいことが課題となっている。

 セミナーには約120人が参加し、5人がパネル討論を行った。イオンリテールの千葉泰彦農産商品部長は「消費者が優先するのは鮮度、おいしさ、値段。まだGAPの陰の努力を価格に転嫁するのは難しいが、店頭やネットでの販売を通じて伝えていきたい」と強調。全農の戸井和久チーフオフィサーは「GAPは信頼の証し。外食や(弁当などの)中食からニーズが高まっている」と指摘した。

 県やJAグループ福島は来年の東京五輪・パラリンピックを、県産農産物の風評払拭(ふっしょく)や販路拡大を図る契機と位置付け、GAPの認証取得を促している。認証取得数は県の今年7月末時点の集計で計187件となった。

 国内認証「JGAP」を取得した伊達市のキュウリ農家橘内唯夫さんは「農薬や肥料の在庫管理を徹底し、無駄な出費が減った」と語り、福島大食農学類の高田大輔准教授は「GAPを習慣化して当たり前にすることが重要」と述べた。JAグループ福島の菅野孝志会長は「より多くの消費者や流通関係者に、福島はGAPの産地と訴えることが目標だ」と力を込めた。

 福島民友新聞社から五阿弥宏安社長らが出席した。