『ストップ!児童虐待』自民が条例案 福島県議会に検討会要請

 

 児童虐待防止条例の制定を目指す県議会最大会派の自民党議員会は18日、条例案を作成し、県議会への検討会設置を吉田栄光議長に要請した。自民案は社会全体で児童虐待を防ぐことを基本理念に、虐待に関する通告を常に受けられる体制整備や児童虐待防止対策を推進する基本計画の策定などが柱。他会派も検討会設置に同意する可能性は高く、今後、条例制定に向けた議論が進むとみられる。

 県議会は19日に代表者会議を開き、条例制定や検討会設置について協議する。検討会が設置されれば、自民案を参考に他会派の意見を踏まえて条文をまとめるとみられる。検討会は改選後の12月定例県議会中の設置が有力で、自民案では来年4月の施行を目指している。

 自民案「県子どもを虐待から守る条例(仮称)」には、虐待は子どもの人権を著しく侵害する行為であり、社会全体で防がなければならないとする基本理念を明記。子どもを虐待から守る施策や子育て支援策などを盛り込んだ基本計画を県が策定し、毎年、取り組み状況を確認するとした。

 また県、保健所、児童相談所(児相)、県警、市町村などが情報共有できる体制をつくり、虐待の早期発見・早期対応につなげる。児童虐待に対応する児童福祉司の増員のほか、虐待を発見した場合、すぐに関係機関に通告するなど県民の役割も盛り込んだ。

 自民は3月、プロジェクトチームを設け、児相職員への聞き取りや条例を制定した他県への視察などを通して条例案を作成。吉田議長に要請書を提出した太田光秋幹事長は「児童虐待防止には県民が一つとなって取り組まなければならず、条例制定が必要。幅広く議論する検討会を設置していただきたい」と述べ、吉田議長は「早い段階で協議できるよう進めていく」と応じた。

 県内の児相が児童虐待に対応した件数(2018年度)は、前年度比31.6%増の1549件で過去最多を更新。対応件数は右肩上がりの傾向で、全県的な対応が急務となっている。