「介護職場」働きやすい環境へ! 福島県、離職防止や休日改善

 

 県は本年度、県内五つの介護事業所に福祉関係の専門家を派遣し、職場環境を改善する新たな取り組みを始める。社員研修を通して職員同士の意思疎通を図り、離職の原因で多いとされる職場の人間関係の改善につなげるほか、休日取得の方策なども提案して働き方を見直す。働きやすい職場環境への転換で、介護人材の定着を目指す。

 県は福祉専門の民間コンサルタント会社に業務を委託し、数人の専門家を事業所に数カ月間派遣する。改善の取り組みは年度内に事例集としてまとめ、他の事業所にも伝えることで全県に普及させる。

 具体的にはアンケートを行い、職場環境の問題点を抽出。その上で、若手職員の育成や職員同士の連絡体制の在り方を提案するなどして、職員間のコミュニケーション促進につなげる。働き方の改善に向けては、会議時間の短縮や休日取得の体制を整備してワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)を推進。将来的な職務や職位を示す「キャリアパス」の導入も支援して職員のやる気を引き出す。

 目立つ若手「離職」

 厚生労働省所管の介護労働安定センターの抽出調査では、県内の介護職員の離職率(2017年10月から1年間)は13.4%で全国平均の15.4%よりも低いが、勤続1年以上3年未満の離職率は31.4%で全国平均26.2%を上回り、若手職員の離職が目立つ。

 離職の理由は「結婚・出産・妊娠・育児」「職場の人間関係」「将来の見込みが立たない」「収入が少ない」が中心で、介護職員の定着には職場環境の改善が急務となっている。

 厚労省の推計では、団塊の世代が75歳以上となる25年度の本県の介護職員の充足率は74.1%と全国で最も低い。

 このため県は外国人留学生を担い手として受け入れる介護施設への財政支援などにも取り組み、担い手確保を図る考え。