東京五輪・聖火リレーまで半年 盛り上げへ走る、福島県の市町村

 
県内の聖火リレールート

 Jヴィレッジ(楢葉町、広野町)を出発地に行われる2020年東京五輪の聖火リレーのスタートまで、26日であと半年となった。福島県では来年3月26~28日に25市町村を巡る予定。聖火リレーが通過する各市町村は世界が注目する舞台を盛り上げようと動き始めた。

 「全町民が聖火リレーに関わる」。楢葉町は25日、庁内プロジェクトチームの初会議を開催。復興推進課の鈴木友夏主査(33)は「初日は平日。多くの町民が沿道に駆け付け、応援してもらうための仕組みが必要だ」と力を込めた。町民を集める工夫に加え、復興へ歩む町の状況の効果的な発信方法などをポイントに、10月上旬にも開く次回会議からメンバーが持ち寄った案を絞り込んでいく。

 広野町は、地元ゆかりの選手や五輪経験者(オリンピアン)を招き、ふたば未来学園高の生徒らと交流するイベントを計画。復興企画課の小松和真課長(51)は「まだ構想段階だが、生徒が目標とする人と直接触れ合うことで五輪を真剣に目指すきっかけになれば」と話す。

 1964年東京五輪のマラソン銅メダリスト円谷幸吉を輩出した須賀川市。市の担当者は「円谷選手が聖火リレーを須賀川に引っ張ってくれた」と喜ぶ。昨年12月には、市民団体「円谷幸吉・レガシーサルビアの会」が発足。64年大会の聖火リレーを迎えた「サルビアの道」の復活に向け活動中だ。

 英国の「復興ありがとうホストタウン」となっている本宮市は、英国とのつながりを発信する機会としても期待。初日の到着地となる南相馬市は伝統行事「相馬野馬追」のメイン会場である雲雀ケ原祭場地で到着イベントを開催する予定という。

 2日目のゴールとなるのは、会津若松市の鶴ケ城西出丸。市の担当者は「会津17市町村全てを巡るわけではないので、会津全体をPRできるブースを設け、世界に発信したい」と意気込む。

 3日目のゴールとなる郡山市は10月8日に実行委を立ち上げ、聖火リレーに関する具体的な事業を決めるという。「フィナーレを市民が一体となって盛り上げるイベントを展開したい」。「復興五輪」の理念と地域の魅力の発信に向け、各市町村の試行錯誤は続く。

◆当選通知は12月以降 ランナー公募枠

 聖火リレーの本県実行委員会が選出するランナーの公募枠59人には2020人から応募があった。県実行委が県内59市町村にゆかりのあるランナー各1人を選び、大会組織委員会が12月以降に当選者に通知する。

 県実行委に割り当てられたランナーは計66人。公募枠59人を除く残りの7人は有名人などの起用が想定され、県実行委が公募枠とは別に組織委に推薦する。県実行委は27日に会合を開き、ルートやランナー選考の考え方を協議する。