企業間物流再生へ「共同配送」実証試験 浪江の中小企業など

 
浪江町の各事業所に配送する荷物をトラックに積み込む運送会社の社員=26日、南相馬市

 東京電力福島第1原発事故で被災した旧避難区域の企業間物流の再生に向け、浪江町の中小企業などが複数の町内事業者が注文した荷物を共同配送する実証試験を始め、26日に報道公開した。

 同区域では原発事故の影響で運送会社が移転や業態転換で減少し、地域の複数事業者に荷物を運ぶ路線便が再開できていない。このため、各事業者は福島、郡山、いわき各市などの物流拠点まで直接荷物を取りに行くなど、手間とコストがかかり、課題となっていた。

 実証は浪江町の電器店や建築業など中小企業11社と運送会社1社でつくる町物流効率化計画策定協議会が国土交通省の補助金を活用して来年3月末まで行う。運送は24日に始まった。

 試験は事業者宛ての荷物を一度、南相馬市の倉庫に集め、倉庫を管理する浪江町の運送会社が荷物をトラックに混載して配送する。

 26日は、運送会社の社員が倉庫に集められた電化製品や建築資材などの荷物をトラックに積み込み、発送した。配送を担う横山物産の横山秀明社長(44)は「共同配送は復興の加速化に向けた第一歩。事業再開や企業誘致を後押ししたい」と話した。

 楢葉、富岡両町内などの事業者でも、同市の倉庫を使って同様の試験を10月にも始める。各事業者の需要を検証しながら来年度以降の実用化を検討する。