『高級食パン』味な戦い 福島の「乃が美」、「銀座に志かわ」

 

 福島市で信夫山を境に南北に分かれた"高級食パン戦争"が始まろうとしている。南は高級食パンの先駆けとされる大阪発祥の「乃が美」、北は東京・銀座に本店を構える新星「銀座に志かわ」。に志かわを運営する銀座仁志川の高橋仁志社長は10月1日の県内1号店開店を前に、「乃が美さんと競合する場所にあえて店舗を設けた。両社の食パンを食べ比べてもらい、福島で高級食パンの市場を広げたい」と気合十分だ。

 乃が美は今年2月、新町のマンション1階に、県内では郡山市に次ぐ2店舗目となる「乃が美はなれ 福島販売店」を開店。オリジナルブレンドの小麦を使い、しっとり、モチモチの焼かなくてもおいしい「生」食パンが人気だ。卵を使っていないため、卵アレルギーでも食べられる。

 一方、鎌田に福島卸町店を開店する「銀座に志かわ」は、仕込み水に素材のうま味を引き出す「アルカリイオン水」を使うことで柔らかく、ほんのり甘い食パンを実現。選び抜いた北米産の最高級小麦粉、バター、生クリーム、隠し味に蜂蜜を使用している。

 いずれも1本(2斤)税込み864円。店頭で焼きたてを販売している。

 福島市で24日開かれた、に志かわのメディア向け試食会に臨んだ高橋社長は、全国でパンの消費金額がコメを超えた一方、米どころである本県のパンの消費量は全国的に見ても低いため「市場開拓の余地がある」と指摘。「朝食から昼食、夕食、酒のつまみにもなるパンとして提案し、さらに手土産やプレゼントとして購入する新たな市場を開拓していく」と語った。また、福島市に数多くあるパン屋との競合について「ライバルはパン屋ではなく、和菓子店や洋菓子店。ブランド米があるように『ブランド食パン』としてファンをつくっていきたい」と述べた。