軽減税率...仕組み『複雑』高齢者『困惑』 消費税10%スタート

 

 消費税が1日、10%に引き上げられた。今回の増税では、家計負担軽減を目的に軽減税率とキャッシュレス決済のポイント還元制度を導入。軽減税率は外食と持ち帰りの線引きや同じ商品でもその用途によって税率が異なるなど複雑で、ポイント還元の仕組みも高齢者にはなじみが薄い。国や関係団体は周知に力を入れるが、県内からは戸惑いの声も上がる。

 「若い人はよくても、私のようにキャッシュレス決済に慣れていない世代は大変」。福島市の斎藤可子(よしこ)さん(75)はそう吐露する。キャッシュレス決済はクレジットカードや電子マネー、スマートフォンアプリなどで買い物すると、中小店舗で購入金額の5%、大手企業のフランチャイズ店で2%がポイントとして戻ってくる。斎藤さんも頻繁に買い物はするが、現金での支払いが中心でキャッシュレス決済はほとんど使ったことがないという。「ポイント還元はうれしいが、そもそも制度を使うための手続きが分からない」と話す。

 軽減税率とキャッシュレス決算によるポイント還元制度は増税による家計負担軽減などを目的に導入された。しかし線引きが複雑な軽減税率に加え、ポイント還元制度は現金支払いが中心で不慣れな高齢者にとって非常に分かりにくく、中にはその恩恵を受けられない人も出てきそうだ。

 県消費者団体連絡協議会の田崎由子事務局長(64)=福島市=は「ポイント還元制度や軽減税率は複雑」とした上で、キャッシュレス決済については「クレジットカードや電子マネーなどを持っている人でも、それがポイント還元の対象になるかが分からず、使えない人もいる」と高齢者などには分かりにくい制度だと指摘する。

 一方で「『分からない』と突き放さず、どんなカードを持っているかを確認した上で、還元対象の決済手段として使えるかどうかを、よく行く店で店員に聞くなどして確認してほしい。新聞やニュース、ネットにも詳しく出ている。制度を知って安心して買い物してほしい」と呼び掛けている。