復興拠点「新市街地ゾーン」着工 双葉駅西側地区に住環境整備

 

 東京電力福島第1原発事故に伴う全町避難が続く双葉町で1日、町民の帰還に向けた住居環境の整備が始まった。同日、特定復興再生拠点区域(復興拠点)の「新市街地ゾーン」として、JR双葉駅西側地区に宅地などを造成する事業の起工式が行われた。

 同駅西側地区は避難指示解除後の町民の新たな生活の拠点として「新市街地ゾーン」に位置付けられ、町と都市再生機構(UR)が宅地造成や住宅団地の整備、インフラ復旧を集中的に進める。住宅団地については、県が帰還者向けの災害公営住宅や、町内での就業者ら新規転入者向けの福島再生賃貸住宅を代行整備する。町は復興拠点全域の避難指示解除と帰還開始の目標である2022(令和4)年春までに住居環境を整える。

 起工式では、伊沢史朗町長や中島正弘UR理事長、田中和徳復興相らがあいさつ、くわ入れを行った。伊沢町長は報道陣の取材に「帰還への第一歩をようやく踏み出せた」と語った。一方、帰還を希望する町民が1割にとどまっていることに触れ「既成概念にとらわれないまちづくりが重要」とし、新たなアイデアを取り入れながらまちづくりを進める考えを強調した。中島理事長は「人が住んでこそ復興。一人ひとりの思いを大事にオーダーメードのような気持ちでじっくりと街をつくりたい」とした。

 町は、20年3月末ごろまでに双葉駅の周辺のごく一部や避難指示解除準備区域などの避難指示を解除したい考え。22年春の帰還開始に向けては、役場機能や商業、医療、福祉など都市機能の再開にも取り組む。