『訳ありモモ』...菓子に変身! ふたば未来高生試作のスイーツ

 
規格外の伊達市産モモを活用したマドレーヌ(手前)とフィナンシェ

 「おいしい伊達のモモを季節を問わずに味わってください」。ふたば未来学園高(広野町)の生徒が伊達市産モモを使ったスイーツを試作した。スイーツには規格外で廃棄されるモモを有効活用し、食品ロス削減と復興への熱い思いが詰まった。生徒は5、6の両日に東京・新宿の新宿御苑で開かれる環境イベントに参加し、本県に心を寄せる人たちにスイーツを届ける。

 「スイーツを通じて伊達のモモのおいしさを知ってほしい」。開発に携わった2年の星亜沙美さん(16)と青木茄奈有(かなう)さん(17)は完成品に込めた思いを語る。

 伊達市は、来年に迫った東京五輪・パラリンピックに向け、特産のモモの魅力を首都圏に発信しようと、今年7月に新宿御苑で初めてPR活動を展開した。

 「形や色、傷が規格を満たさず出荷できない品を有効活用することで、年間を通じて伊達のモモを売り込めないだろうか」。市の担当者がアイデアを思案していたところ、新宿御苑を管理する環境省が協力を申し出た。そこで白羽の矢が立ったのが、復興支援を目的に地場産のスイーツ作りを重ねてきたふたば未来学園高だった。

 「復興の役に立ちたい」。直線距離で75キロほど離れた伊達市と広野町が同じ願いでつながった。同校スペシャリスト系列で農業を選択する生徒が7月末から約2カ月かけて商品開発に挑んだ。

 原料の品種「川中島」は実が柔らかく甘みが強いのが特長で、加工が難しいという。開発の過程では、水分の調整とモモの味わいをうまく表現できるか、試行錯誤を繰り返した。出来上がったのは、マドレーヌとフィナンシェの2種類。モモをピューレ状にして生地に混ぜ込み、バターの量を調整してモモの香りを引き立てることに成功した。

 小泉環境相完食「すごくおいしい。香りすごい」

 星さんと青木さんらは4日、環境省に小泉進次郎環境相を訪ね、マドレーヌとフィナンシェを贈った。

 試食した小泉氏は「すごくおいしい。モモの香りがすごいね」と絶賛。今月を「食品ロス削減月間」と紹介し「間違いなく全部食べきります」と宣言通り完食した。

 青木さんは「おいしいと褒めてもらい、やりがいを感じた」と喜び、星さんは「工夫したところが伝わって良かった」と笑顔を見せた。ふたば未来学園高の小椋ももこ教諭、梅津善幸伊達市農政課長が同席した。
 環境省が進めている「福島再生・未来志向プロジェクト」の一環で協力した。