再エネ分野連携強化 内堀知事、スペイン・バスク州首相と会談

 
覚書を締結し、握手を交わす内堀知事(右)とウルクリュ首相=9日、ビトリア・ガステイス

 欧州を訪問中の内堀雅雄知事は9日、スペインのバスク州都ビトリア・ガステイスでウルクリュ州首相と会談、再生可能エネルギー分野の連携強化に関する覚書を結んだ。県は風力発電の産業集積に成功した同州の知見を吸収し、2040年をめどに県内の全電力需要を再エネで賄う構想の実現につなげる。

 スペインは1992年から再エネの普及に取り組み、総電力に占める割合は日本の約2倍に当たる32.4%(17年現在)に達している。バスク州では世界最大の風車メーカー・シーメンスガメサを中心に風力の産業化が進んでおり、ノウハウの蓄積を目指す県と、本県で研究が進む水素のエネルギー貯蔵に関心を持つバスク側の思惑が一致。協力して再エネ振興に取り組むため、覚書を結んだ。

 締結後、共同記者会見に臨んだ内堀知事は「バスクの風力、本県の水素と互いに先進的な取り組みを学び合い、交流が発展することを願う」と話した。ウルクリュ首相は「この覚書を始めの一歩として、産業、環境、生活の向上を実現できると確信している」と期待感を述べた。

 内堀知事は10日、スイスを訪れ、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長と会談する。

 20年1月にも独NRW州首相来県へ 内堀知事明かす

 内堀雅雄知事は8日、前日に再生可能エネルギーと医療機器の両分野で覚書を更新したドイツのノルトライン・ウエストファーレン(NRW)州首相のラシェット氏と会談した。内堀知事は会談後、ラシェット氏が来年1月にも来県し、双葉郡の復興の足跡や再エネ関連施設を巡察する意向を示したと明らかにした。県によると、NRW州首相の来日は初めて。

 会談は冒頭を除き非公開。ラシェット氏は東京電力福島第1原発事故に見舞われた県民をねぎらった上で、再エネに関する本県の先進的な取り組みや、複合災害からの復興の歩みを直接確かめたい意向を示したという。

 内堀知事は会談で、覚書締結後の良好な関係性をより深め、企業や自治体、大学同士などの連携の継続を求めた。ラシェット氏は、原発と火力発電からの脱却に向けて本県と連携し、相互に技術を高めあう意義を強調したという。会談の冒頭では内堀知事がラシェット氏に県章とドイツ国旗を記した赤べこなどを贈った。

 県とNRW州は2014(平成26)年2月に再エネ、同9月に医療関連産業で連携強化の覚書を締結。今回の内堀知事の訪欧に合わせて7日、両分野を一本化して覚書を更新した。