斉藤さん『腕自慢』真の世界一へ アームレスリング最高峰大会

 
世界の頂点を決めるアームレスリング大会で「優勝を目指す」と意気込む斉藤さん

 相馬市の斉藤安則さん(36)が、9月に中国・深セン市で開催されたアームレスリングの国際大会「D1チャイナオープン」で優勝した。世界トップクラスの"腕自慢"が集う大会を制し、次の目標は12月にポーランドで開かれる世界最高峰の大会「ズロティー・トゥール・ワールドカップ」の制覇だ。斉藤さんは「自分の活躍で多くの人にアームレスリングの魅力を知ってほしい」と意気込む。

 D1チャイナオープンは9月14、15の両日開催され、20カ国から約400人が出場。斉藤さんは男子レフトハンド63キロ級で優勝、ライトハンド63キロ級で3位に入賞した。強豪のロシア人選手を破る快挙で、同大会で男子のアジア人優勝は斉藤さんただ一人だった。

 斉藤さんがアームレスリングを始めたきっかけは、幼少期の病気の経験だ。ペルテス病という股関節の病で、小学校入学ごろから約5年間、車いすでの生活を送った。「人より体を丈夫にしたい」と、中学では砲丸投げで地区大会記録を残し、高校では円盤投げやハンマー投げで東北大会に出場した。

 アームレスリングとの出合いは22歳の時、テレビ局主催の腕相撲大会への出場だった。上位選手には勝てなかったが、その面白さを知った。すぐに宮城県山元町の有名アームレスリング教室の門をたたき、専門的なトレーニングを開始。全日本や国際大会で活躍を続け、9月時点の世界ランキングは63キロ級で3位に入っている。

 地元の接骨院で理学療法士・柔道整復師として働く傍ら、毎日の練習は欠かさない。腕の力だけではなく体重移動も重要といい、下半身や体幹などトレーニングは全身に及ぶ。「アームレスリングはまだまだマイナースポーツ。ゆくゆくは指導者として普及に努めたい」と将来的な夢も持つ。

 現在目標とする「ズロティー・トゥール・ワールドカップ」はこれまで日本人の優勝者がおらず、真の世界一を決める大会だという。「優勝のためにやれることは全てやりたい」。斉藤さんは世界の頂点を見据え、拳に力を込めた。