基準超え濃度「未検出」 郡山の工場・毒物流出、健康被害なし

 

 台風19号で浸水被害を受けた郡山市のメッキ工場から毒物のシアン化ナトリウムが流出した事故を受け、市は17日、周辺の水質検査と住民の健康調査を実施した。市は排水基準を超えた濃度は検出されず、健康被害も確認されなかったと発表した。

 シアン化ナトリウムが流出したのは同市富久山町のメッキ工場。市は、工場周辺で氾濫水が残っている4カ所と、工場の排水が阿武隈川に流入する直前の水路の計5カ所で水質検査を実施。阿武隈川への流入部分で排水基準(1リットル当たり0.5ミリグラム)を下回る、03ミリグラムを検出した。ほかの4カ所では検出されなかった。市は今後、阿武隈川への流入部分の水質検査を継続するほか、工場周辺の土壌調査も実施する予定。

 一方、工場周辺で浸水した20世帯、50人に健康調査を実施したところ、シアン化ナトリウムによる健康被害は確認されなかった。シアン化ナトリウムは金属メッキに使われる薬品で、水や湿った空気などと反応すると青酸ガスが発生する。市保健所は「大量の水で薄まった可能性がある」としている。

 シアン化ナトリウムの流出量は調査中だが、市によると、工場内の製造ラインにあった複数の処理槽と、薬品保管庫にあった20キロ入りの缶のうちの一つから流出したとみられる。保管状態は適切だったという。

 同工場では16日、工場出口にある調整池の貯留水で排水基準を大幅に上回る23ミリグラムのシアン化ナトリウムが検出された。

 同社は17日、調整池の水を回収した。

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