【台風19号・本宮ルポ】愛着ある生活品が...片付けに追われる人たち

 

 台風19号による河川氾濫で、7人の犠牲者が出た福島県本宮市。JR本宮駅周辺の市街地を覆っていた水が引いた17日、記者が復旧の進む被災地域に入った。

 災害ごみの搬出など片付けに追われる人たちの姿が目立つ市街地には、災害ごみを回収するトラックが行き交い、道路脇には災害ごみが高く積まれている。布団、たんす、冷蔵庫...。愛着ある生活品が路上に放り出され、ごみ置き場に運ばれるのを待つ。「雨が降る前に災害ごみを運んでほしい」。18日以降の大雨予報に、住民からは焦りにも似た声が聞かれる。そんな言葉とは裏腹に、片付けをする足取りは重く、表情には疲れの色も見えた。

 「8・5水害を乗り越えた安心感があった」。自宅1階部分が浸水したという男性(66)は話す。約30年前の水害を教訓に進んできた堤防の補強に、警戒心が緩んでいた部分もあったという。

 しかし復旧の歩みは確実に前へ進んでいる。「きれいにすればまた使えるかもしれない」。居酒屋を営む友人を手伝うため店を訪れた同市の70代女性は、きれいになった店の様子を思い浮かべながら、食器を洗っていた。そう話す表情には笑みも浮かんでいた。

 浸水被害を受けた谷病院。院内から運び出された機器を水できれいに洗い流していた。「今ね、一生懸命頑張っているのよ」。病院をよく利用する女性は、自らに言い聞かせるように言葉を発した。その言葉が東日本大震災から立ち直ろうと懸命の活動をした県民の姿に重なった。

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