再び避難所...被災地に『無情の雨』 復旧中断「水を差された」

 
河川の氾濫で浸水した地域では雨でぬかるむ道を歩き片付けをする住民らの姿が見られた=19日午後0時5分ごろ、相馬市

 県内に記録的な豪雨をもたらした台風19号。上陸から1週間を迎えた19日の被災地は、再び雨に包まれた。台風被害の復旧が進まぬ中、雨への警戒も強まったが県内で大きな被害は出なかった。一方で避難指示や避難勧告で2度目の避難を強いられる被災者の姿も。復旧作業も進まず、被災者らには疲れの表情も見えた。

 土砂災害の恐れがあるとして市内の一部に避難指示、河川流域に避難勧告が出た南相馬市。市内11カ所に避難所が開設され、一部の市民が避難した。同市原町区のひがし生涯学習センターには避難勧告を受けた住民7世帯13人が身を寄せた。1週間前に続き、同市原町区の新田川近くの自宅から避難した男性(81)も不安な夜を過ごした。19日午前に避難勧告が解除されて帰路に就くと「大事を取って避難したが、雨の被害はなさそう」と安心した様子だった。

 県内はこの日、広い範囲で雨が降り、福島地方気象台によると18日午後5時の降り始めから19日午後4時までの総降水量は広野町で64ミリ、いわき市平で57ミリ、南相馬市原町区で51ミリとなった。

 台風19号による河川氾濫で浸水被害が大きかった本宮市では、雨となった午前中は復旧作業を行う人の姿も少なめ。同市で1人暮らしする母親の手伝いに訪れたという仙台市の男性(54)は「外に置いていた家具や畳も再び水を吸って重くなってしまった。完全に雨に水を差された」と空を見上げていた。

 不休の支援活動も

 大雨が予想された19日は台風被害の復旧が始まってから初の週末となったが、大雨の予報を受け、多くの被災地でボランティアの受け付けを中止した。一方で一部では雨の中、復旧作業に携わるボランティアの姿もあった。

 この日、相馬市では雨が小降りになった午前から一般ボランティアの活動を開始。高齢者世帯などを中心に手伝った。このうち、床上浸水の被害を受けた同市北飯渕の女性(73)方などでは、新潟県三条市から訪れた20人が床下に積もった泥などをはき出した。三条市の水害の際、相馬市などが行った支援の恩返しとして、多くの市民が集まった。活動した三条市の男性(68)は「自らも被災したので、支援したかった」と思いを語った。

 20日は多くの被災地でボランティアの受け付けを行う。

おすすめPickup!ニュースの『玉手箱』

「福島県議選」自民が過半数31議席獲得 国民民主は1減10議席