診察再開に向け準備「一日も早く」 本宮唯一の眼科・池田医院

 
診察再開に向けて準備を進める池田さん

 医療機器が運び出されてだだっ広くなった部屋の机で、水にぬれたカルテを確かめながら薬の処方箋を書き込む。「待ってくれる人のためにも一日も早く」。台風19号で浸水被害を受けた本宮市の池田眼科医院院長、池田敏春さん(71)は、今月末の診察再開に向け準備を進めている。

 同医院は、1992(平成4)年開業の市内唯一の眼科医院。池田さんは、地域に根差した眼科医として診察を続けてきた。阿武隈川の氾濫と安達太良川の堤防決壊で市内にあふれた泥水は、室内1.3メートルの高さまで到達、紙で保管していたカルテの多くはぬれてしまったという。医療機器も全て泥水に漬かり、被害総額は数千万円に及ぶという。

 水が引いたあと、ロッカーや機器が倒れた室内を見たときは「放心状態だった」が、医師仲間や患者からの励ましの言葉などが再開への背中を押した。「薬だけでも、もらいたい」。そんな患者の声に応じ、復旧作業と並行して薬が必要な患者への処方箋をいち早く再開した。

 多くの知人らの支援で泥水をかぶった医療機器などの搬出はほぼ終わり、医師仲間からは医療機器の提供など支援の輪が広がる。「感謝しかない」と池田さん。「原点回帰で、また一から」と前を向く。

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