「古文書」数千点復元に尽力 浸水被害の本宮・歴史民俗資料館

 
浸水した古文書や歴史資料を並べる小松准教授=本宮市・サンライズもとみや

 台風19号で大きな浸水被害があった本宮市では市歴史民俗資料館も浸水し、所蔵された数千点の古文書や歴史資料、県重要文化財の天王壇古墳出土品などが水につかった。

 同資料館の1階が1メートル以上浸水。水につかったのは保管されていた近現代古文書の約3分の1と、中に展示されていた出土品の埴輪(はにわ)や土器など。同資料館副専門学芸員の長谷川正さん(62)は「土器などは丁寧に洗浄すれば元に戻るが、浸水した紙資料の約9割は廃棄せざるを得ない」と肩を落とす。それでも庶民の生活や戦時中の様子などを知ることができる貴重な古文書が多く、歴史資料の保存に取り組む「ふくしま歴史資料保存ネットワーク」(代表・阿部浩一福島大教授)のメンバーらが17日から搬出作業を行っている。

 同施設に近いサンライズもとみやでは20日、福島大人間発達文化学類の小松賢司准教授(41)が「本宮の歴史を後世に残すため、古文書などは貴重な財産」と、水につかった資料数百点を並べて乾かしていた。

 休日を利用し作業に参加した県文化財センター白河館「まほろん」副主任学芸員で文化財保存科学が専門の中尾真梨子さん(33)は「乾かすだけでも最低数カ月かかるが、薬品などを使って丁寧に洗浄すればいつかは復元できる」と長期的な支援の必要性を強調した。

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