「沼尻高原ロッジ」11月11日オープン 故田部井さん憩いの宿

 
リニューアルオープンに向けて準備が進む沼尻高原ロッジ

 女性として世界で初めてエベレスト登頂を果たした登山家の故田部井淳子さん(三春町出身)がオーナーを務めた猪苗代町の沼尻高原ロッジが11月11日、リニューアルオープンする。多くの人々に自然を楽しんでほしいと、田部井さんの思いがこもった憩いの場が新たな姿で再始動する。

 安達太良山、磐梯山、吾妻山に囲まれて立つ沼尻高原ロッジは1992(平成4)年に開業。2016年の田部井さんの死後、閉館していたが、会津芦ノ牧温泉の大川荘(会津若松市)が田部井家からロッジを譲り受けた。

 田部井さんに憧れていたという大川荘社長の渡辺幸嗣さん(41)が再開に向けて7月から工事を開始。暖炉がある当時の雰囲気をそのままに、木材をさらに取り入れ温かみのある宿を目指して整備を進めている。

 地上2階地下1階の同ロッジ。洋室11室、和室1室があり、一部の部屋にはシャワールームを設置して外国からの旅行者にも対応できるようにした。

 中2階にはラウンジを設け、お酒などの飲み物を提供。料理は健康を意識したメニューを提供する予定で、会津産の食材を数多く取り入れるという。

 館内には田部井さんの写真や、登山靴、ピッケル、スキー板などの愛用品のほか、世界各地から持ち帰った工芸品なども展示する予定。宿泊だけでなく、日帰り入浴も受け付ける。

 登山が趣味だという渡辺さんは「心と体を癒やし、本格的な登山だけでなく、トレッキングなどでも山に親しんでほしい」と話す。支配人の於保(おほ)実佐子さん(59)=東京都出身=は「田部井さんが愛した中ノ沢・沼尻の自然と魅力を発信したい」とオープンに向けて準備を進めている。

 人類初のエベレスト登頂を果たしたニュージーランド出身の登山家エドモンド・ヒラリーが宿泊したことでも知られる同ロッジ。田部井さんの夫政伸さん(77)=埼玉県川越市=は「(ロッジが)どのように変わったのかを見るのが楽しみ。これからも末永く楽しんでもらえる宿になってほしい」と話している。

おすすめPickup!ニュースの『玉手箱』

「福島県議選」自民が過半数31議席獲得 国民民主は1減10議席