「生活再建の一歩」...いわきの一部通水 被災地に片付け阻む雨

 
住宅やアパートの前に積み上げられた災害ごみ。雨で住民の姿は少なく、河川復旧工事の音が響いていた=22日午前、本宮市

 「生活再建の一歩」―。台風19号により断水が続いていたいわき市の一部で通水が再開した22日、久しぶりに自宅で水道を使用した住民らに安堵(あんど)の表情が広がった。一方、朝から雨模様となった被災地では、各地でボランティアの受け入れが中止され、冷たい雨が片付けなどの復旧作業を阻んだ。

 いわき市平下平窪地区で床上浸水した医師、男性(38)宅では午前9時ごろ、台所の蛇口からチョロチョロと水が流れ出た。藤原さんは「たまった食器を洗えるし、ようやく生活再建に踏み出せる」と話した。同地区では断水のため、建物内にたまった泥の掃除が滞っていた。区長の佐藤将文さん(74)は「本格的な通水は23日以降と聞いているが、水が出れば、家庭によっては風呂に入れるし、洗い物もできる」と期待を寄せる。

 自宅外壁に付いた泥を落としていた会社員、男性(39)も「給水所に行くのが毎日大変だった。当たり前に水を使えるありがたさを感じる」と笑顔を見せた。ただ、22日は激しい雨と風に見舞われた。佐藤さんは「雨では外作業ができない。雨量が多いと河川の状況も心配だ」と頻繁に降る雨への懸念を口にした。

 ボランティア受け入れ中止

 雨は各地で降り続いた。本宮市の災害ごみの仮置き場では、降雨で地面がぬかるみ作業に危険があるため、搬入時間が約1時間30分切り上げられ、午後2時で受け付けを終了。ボランティアの受け入れを中止したため、外で片付け作業に当たる人やごみを運ぶトラックの姿は少なかった。

 阿武隈川の氾濫で浸水被害に遭った郡山市安積町で下宿を営む男性(59)は「なるべく早く復旧させなければならないが、まだ片付いていない部屋もある。仕分けのため荷物を全部出さなければいけないのに、きょうは雨でできなかった」と作業を遮る雨に困惑。同市の自営業、男性(63)も湿気に悩まされており「室内が乾かないと改修工事もできない。気長にやるしかない」と話した。

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