「宝来屋」製造本格再開へ 郡山の工場浸水、従業員一丸で復旧

 
再開した製造ラインを見守る柳沼社長

 台風19号で浸水被害を受け、工場などの復旧を進めていた宝来屋本店(郡山市)は15日から、みそや甘酒などの製造を本格的に再開させる。今月末には従来通りの生産体制を回復できる見通しで、柳沼広呂人社長(44)は「多く方の協力を得て、ようやく再開にこぎ着けた。今後も喜ばれる製品づくりに一層、努力していく」と語る。

 河川の氾濫で一帯が浸水した郡山中央工業団地にある同社は、社屋や工場、原材料の保管倉庫が膝上の高さまで浸水した。同社によると、機械の修理代や水に漬かった製品の廃棄、10~11月にかけての売り上げ損などを合わせた被害額は約1億5000万円に上るという。

 従業員が一丸となって復旧に当たったほか、地元企業やボランティアなどの協力も得て復旧を進めてきた。12日までに工場の復旧や衛生点検などは終了し、みそや甘酒、三五八製品などの製造は一部で再開していたが、まだ本格的な再開には至っていなかった。

 一方、こうじを製造する機械の一つが修理中のため、みそや三五八製品については従来の生産量を確保できておらず、今月中の復旧を急いでいる。

 ハンガリーに初輸出

 郡山市と日本貿易振興機構(ジェトロ)福島貿易情報センターは14日、宝来屋本店の発酵食品4品目がハンガリーに初めて輸出され、同国内の高級スーパーマーケットで発売されたと発表した。

 こおりやま広域圏内の中小企業を対象に、両者が進めている海外販路開拓支援の一環で、しょうゆやみそ、甘酒などが販売された。