深く癒えない悲しみ...小野7人死亡火災発生から21日で「1年」

小野町、無職、男性=当時(61)=方から出火し、7人が亡くなった火災は21日で発生から1年を迎える。県内で平成史上最悪の犠牲者数を出した火災で、周囲の悲しみは今も深い。「命を守る行動を」。関係者は悲惨な火事の教訓を踏まえ、火災への注意を訴える。
4世代9人で暮らしていた61歳男性。このうち、61歳男性と母(81)、長女(30)、30歳長女の長男(8)、次男(6)と長女(4)、三男(3)の7人が亡くなった(年齢、学年はいずれも当時)。郡山地方消防本部によると、不明者捜索を優先したため現場保存が難しく、出火原因は特定できなかった。
現場には、火災の燃え跡や家屋の基礎部分が残る。付近の住民らによると、発生から1年がたつ今も時折、訪れた人が静かに手を合わせるという。「かわいそうで仕方がない。どうか安らかに眠ってほしい」。近所に住む女性(71)は、祈るような心境を明かす。家族ぐるみの付き合いがあったという小野町の女性(31)は「何をしても(亡くなった人は)もう戻ってこない」とうつむいた。
火災では、4人の幼い子どもたちが命を失った。「大変ショックを受けた。その気持ちは今も消えることはない」と町教育長の西牧裕司さん(69)。8歳の長男が通っていた飯豊小で校長を務めた橋本幸夫さん(60)は、月命日や卒業式などの節目に合わせて現場に足を運んだ。児童たちと一緒に手を合わせながら、こう伝えてきたという。「時々思い出すことで(8歳の長男は)心の中に生き続ける」
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