2号機溶融燃料...年度内の採取断念 第1原発廃炉工程表改定案

 

 東京電力福島第1原発の廃炉に向けた工程表「中長期ロードマップ」の改定に当たり、経済産業省は、2号機で本年度内に予定していた溶融核燃料(デブリ)の試験的な採取を断念すると明らかにした。

 使用するロボットアームの開発が途中で、操作訓練の時間も必要となり、本年度内の実施は困難とした。政府と東電は、2号機の原子炉格納容器から少量のデブリを採取して硬さや成分を調べ、装置開発に役立てる計画だった。

 また経産省の担当者は、工程表上のデブリ取り出しと区別していた試験的な採取の扱いを、デブリ取り出しに位置付けると変更した理由について「同じロボットアームを使えることが分かったほか、試験的な採取もデブリを意図的に取り出す行為であり、一連の作業として位置付けるのが適当と考えた」と説明した。

 角山氏「工程守り燃料搬出を」

 角山茂章県原子力対策監は、2031年末までに東京電力福島第1原発1~6号機の全ての使用済み核燃料プールから燃料を搬出する目標について「プール内に燃料があるのは地震など自然災害時のリスクとなる。きちんと工程を守ってほしい」と述べた。

 その上で、1号機建屋に先行してカバーを設置する案や2号機を解体せず建屋南側に専用装置を設置する新たな方法について「汚染水発生量を抑えることができ、(放射性物質トリチウムを含む)処理水対策になる」と語る。第1原発で続く機器トラブルなどには「第1原発廃炉は世界初の試みであり、新しい機械の開発が続く。想定される初期トラブルを乗り越えるには、東電とメーカーの知恵や経験を組み合わせて取り組むことが大事だ」と指摘する。