阿武隈川・堤防頂部、川側斜面「補強」 須賀川・浜尾の本復旧

 

 台風19号で決壊した須賀川市浜尾の阿武隈川堤防について、東北地方整備局は本復旧で堤防の強度を高める工法を取り入れ、決壊原因となった上流の氾濫箇所にも築堤する。有識者による調査委員会が2日、仙台市で開かれ、同局が本復旧の方針などを示した。

 本復旧では、河川の増水や降雨による堤防への水の浸透を抑制するため表面の土部分を覆う。河川側ののり面には、堤防が耐えることができる最大値を指す「計画高水位」より高い位置にもコンクリートブロックを追加で整備。堤防頂部はアスファルト舗装を施す幅を従来の3メートルから全面の5メートルまで延ばす。

 同局は現地調査などを経て詳細な構造を精査し、梅雨や台風などで降水量が増加する来年の出水期を見据えて本復旧を進める。

 また、調査委では堤防の決壊原因も特定。阿武隈川は10月12日午後9時~10時に決壊箇所に隣接する浜尾遊水地への流入が始まったが、同13日未明にその上流の左岸2カ所が氾濫。水が遊水地周辺の農地や宅地に広がった後、地形的に最も低い決壊箇所に集中、本流に流れ込んだ際に堤防が削られたという。このため、同局は本復旧方針に上流の氾濫箇所への築堤を盛り込んだ。河川全体の整合を図りながら作業を進める方針。

 浜尾遊水地については、速報値で東京ドーム約2杯分相当の約260万立方メートルを貯留しており、須賀川水位観測所で約30センチの水位を低下させる効果があったとした。