再生加速...「常磐線」全線開通へ 富岡-浪江間、進む沿線整備

 
建設中の東西通路をくぐり、JR双葉駅に到着した試運転車両=昨年12月18日

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の影響で不通となっているJR常磐線の富岡―浪江間(20.8キロ)が今春、全線で運行を再開する。JR東日本は3月14日の再開を軸に調整。震災で大きな被害を受けた本県と宮城、岩手両県の鉄道のうち現在も唯一、不通が続く同区間。9年ぶりに全線がつながり、浜通りの復興を加速させる追い風となる。

 同区間の大半は帰還困難区域に位置している。沿線の夜ノ森(富岡町)、大野(大熊町)、双葉(双葉町)の各駅周辺は、再び人が住めるように整備される特定復興再生拠点区域(復興拠点)に指定され、除染が進んでいる。全線再開に伴って駅を利用できるよう、国は再開に先立ち、各駅周辺の一部地区の避難指示を先行解除する。現在は原発事故の影響で劣化した駅舎などの新築工事や改修作業が急ピッチで進められており、再開時は新しい姿で利用者を迎える。

 国道6号、常磐道とともに浜通りを南北に貫く大動脈だった常磐線の完全復活により、住民の生活再建の進展が期待される。全線再開に合わせ、JR東は東京―仙台間で特急列車の運行も再開。停車駅は選定中だが、双葉郡内では富岡、浪江両駅が選ばれるとみられる。福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想を後押しする波及効果や、被災地への交流人口の拡大につながりそうだ。

 Jヴィレッジ駅「常設化」

 3月14日には国内有数のサッカー施設、Jヴィレッジ(楢葉町、広野町)に最寄りの臨時駅「Jヴィレッジ駅」も常設駅となる。スタッフは「交通利便性が飛躍的に向上し、Jヴィレッジを核とした地域振興につながる」と期待を寄せる。