旧国民宿舎改装!勿来に新たな『憩いの場』 カフェや宿泊施設

 
勿来の海を一望できる屋上でなっくるの活用アイデアを語る舘さん

 いわき市勿来町の旧国民宿舎「勿来の関荘」が、カフェやハンモックスペース、宿泊施設などを備えた「交流スペース勿来(なっくる)」に生まれ変わり、新たな地域の憩いの場として注目を集めている。運営するNPO法人勿来まちづくりサポートセンター理事長の舘敬さん(67)は、なっくるをフル活用したさまざまなアイデアを繰り出す。

 利用者数の減少に伴い、2015(平成27)年に休館、18年に用途廃止された勿来の関荘を利活用する市の公募に同NPOが応募。市と賃貸借契約を結んで改装を進め、昨年10月19日になっくるをオープンした。

 利活用に当たり舘さんが一目ぼれしたのは、勿来海岸を一望できる屋上からの眺め。「誰にも左右されない時間と空間でストレスを解消してほしい」と、屋上や個室にハンモックを並べレンタルしている。

 さらに、コメ農家でもある舘さんが重視するのが地産地消。「福島の農家の将来のため、地元の農産物のおいしさを知ってほしい」との思いが根底にあり、健康志向の発酵食品をテーマにしたカフェと食堂では、地元産の特別栽培米や野菜などを使ったランチ、軽食などを提供している。

 地元の農産物や加工食品などの直売も計画。原発事故からの復興を目指す本県の沿岸漁業が本格的な操業を再開し、流通量が十分に確保できれば、将来的に勿来漁港で水揚げされた新鮮な魚介類を販売することも構想に描かれている。

 今春始める予定のカルチャー教室や会合などで地域住民が利用することにとどまらず、スポーツや文化系の合宿、低予算で旅をする外国人旅行者らの宿泊拠点などとしてもPRしていく考えで「県内外、海外にも勿来の魅力を発信していきたい」と語る。また、災害時は避難者の受け入れ拠点として開放する。