常磐線・3月14日全線復旧 特急ひたち3往復、普通列車11往復

 
試運転で双葉駅に到着した列車=2019年12月18日撮影

 東京電力福島第1原発事故に伴い不通となっているJR常磐線の富岡―浪江間(約20.8キロ)について、JR東日本は17日、3月14日に運行を再開すると正式発表した。常磐線は約9年ぶりの全線復旧となる。復旧区間では普通列車が1日11往復するほか、品川・上野―仙台間を直通する特急「ひたち」が3往復する。避難指示の解除などで帰還する沿線自治体の住民の利便性向上が期待される。

 政府の原子力災害対策本部は17日、常磐線の全線復旧に合わせ、沿線の双葉、大熊、富岡3町の帰還困難区域など一部地域の避難指示の解除について正式決定した。双葉町の双葉駅周辺などは3月4日午前0時、大熊町の大野駅周辺は同5日午前0時、富岡町の夜ノ森駅周辺は同10日午前6時にそれぞれ解除する。JR東は駅舎や線路の復旧、除染が完了したことを受け、2019年12月に試運転を始めていた。

 特急列車は勿来―相馬間の県内28駅のうち、広野、富岡、大野(大熊町)、双葉、浪江、原ノ町(南相馬市)など11駅に停車。普通列車は全28駅に停車し、3月14日から常設駅となる「Jヴィレッジ駅」(楢葉町、広野町)にも全て停車する。

 ただ双葉郡内にある広野駅を除く8駅は無人駅となるため、JR東は管内で初となるオペレーターの操作支援機能などを備えた「話せる指定席券売機」を広野、富岡、大野、双葉、浪江の各駅に導入する。

 「帰還困難」初の解除

 双葉町での避難解除は初めてで、原発事故に伴う「帰還困難区域」の解除も初めて。対象は帰還困難区域のうち、再び人が住めるように整備する特定復興再生拠点区域(復興拠点)の一部と、避難指示解除準備区域。復興拠点の解除範囲はJR双葉駅や駅東側に整備される広場、役場機能の一部を再開するコミュニティーセンターなどで、双葉駅と避難指示解除準備区域を結ぶ町道も解除される。

 大熊町は大野駅周辺の解除とともに、昨年4月に先行解除された大川原地区と同駅を結ぶ町道なども通行可能になる。富岡町は夜ノ森駅東側の帰還困難区域のうち町道と県道合わせた約1.1キロが解除される。

 また双葉、大熊両町では復興拠点内に自由に立ち入りができるように規制が緩和される。範囲は双葉町が復興拠点全域、大熊町が大川原地区に隣接する一部。