福島県沖「試験操業」水揚げ3584トン 19年実績、前年比1割減

 

 県漁連は23日、本県沖で行われている試験操業について、2019年の実績(速報値)を公表した。県全体の水揚げ量は前年比約1割減の3584トンだった。同日、いわき市で開いた復興協議会で示した。

 県漁連によると、試験操業が開始された12年以降、水揚げ量は毎年増加しており、減少に転じるのは初めて。昨年のコウナゴ漁が、水揚げのないまま終了したことによる影響が主な要因。コウナゴ漁の不漁で相馬双葉、いわき市の両漁協とも船引き網漁の漁獲が大幅に減少した。

 船引き網漁の漁獲量は、相双が465トン(前年比70.2%減)、いわき市が3トン(同92.2%減)だった。また、台風19号の影響で出漁日が減ったことも水揚げ量の減少につながった。

 一方、漁業者が不漁だった船引き網漁から固定式刺し網漁に移行したことから、両漁協とも刺し網漁の水揚げ量が増加したが、全体の水揚げ量は前年の4010トンを下回った。

 対象魚種に「ビノスガイ」追加

 いわき市で23日開かれた県漁連の復興協議会では、試験操業の対象魚種にビノスガイを追加する、県漁連の計画案が承認された。組合長会議で正式決定する。ビノスガイは昨年12月3日に国の出荷制限指示が解除された。出荷制限指示が出ている魚種はコモンカスベのみ。県漁連の野崎哲会長は「出荷制限がなくなれば、本格操業に向けて大きく飛躍できる。今年は本格操業に向けたつなぎの年にしたい」と語った。