福島県内で企画続々、地域の魅力発信 聖火リレーまで2カ月

 
県内の聖火リレールート

 Jヴィレッジ(楢葉町、広野町)を3月26日に出発する、東京五輪の国内聖火リレーまで26日で2カ月となった。3日間で福島県内26市町村(双葉町含む)を巡る聖火リレーには国内外から注目が集まる見通しで、震災と原発事故からの復興を世界に発信する絶好の機会となる。ルートに入った市町村は、復興や地域の魅力を発信しながらリレーを盛り上げようと、さまざまなアイデアを練る。

 県内聖火リレー最終日の3月28日に、ランナーが駆け抜ける郡山市のさくら通り。街灯には聖火リレーを歓迎するフラッグが飾り付けられ、聖火を迎える機運が高まる。同市では、県内聖火リレーを締めくくる開成山公園で、音楽や「東京五輪音頭2020」などのイベントを企画し、これから全国を巡る聖火リレーを盛り上げる計画だ。東京五輪音頭の中心となる郡山スポーツ民踊協会の大内嘉明さん(76)は、本番に向けて協会のメンバーらと練習を重ねている。沿道で地域の子どもたちと一緒に踊ってランナーを応援したいと話しており、「協力して復興五輪を楽しく盛り上げたい」と意気込む。

 震災から10年目に入る被災地では復興の現状を発信する取り組みが目立つ。初日に聖火が通り抜ける広野町は、震災の津波被害も大きかったJR広野駅東側で関連イベントを計画。駅東側は震災後にオフィスビルやホテル、集合住宅の建設が進み、復興による新たな街並みがつくられている。その場所に五輪経験者らを招き、聖火リレーとともに復興の現状を発信したい考えだ。町復興企画課の小松和信課長は「実際に自分の目で現状を見つめ、復興を感じてほしい」と話す。

 そのほかにも初日のフィニッシュ地点となる南相馬市では、国指定重要無形民俗文化財「相馬野馬追」をはじめとした伝統の馬事文化を紹介することを検討する。2日目(3月27日)の最終地点となっている会津若松市では、聖火リレーの到着が夕方以降になるとみており、コース沿いの建物にレーザー光線で五輪出場選手へのメッセージを投影するなど、光の演出も検討する。聖火リレーの沿道やコースの近くで地場産品や手旗を配布するなどして盛り上げることを検討している自治体も多い。