郡山で福島県警ヘリ不時着、横転 7人重軽傷「風にあおられ」

 

 1日午前8時10分ごろ、郡山市の田んぼに、県警のヘリコプター「あづま」が不時着し、乗っていた警察官や医師ら7人全員が搬送された。4人が重傷を負ったが命に別条はない。ヘリは臓器移植のため摘出された心臓を搬送中で、事故の影響により移植は断念。県警によると、操縦士は「機体が風にあおられた」と説明したという。

 県警のヘリが不時着したのは初めて。国土交通省は航空事故に認定し、運輸安全委員会が航空事故調査官を現地に派遣する。不時着したヘリは回転翼が外れた状態で田んぼに横たわり、尾翼部分は折れて機体と分離していた。県警は業務上過失致傷の疑いも含め、捜査する方針。

 ヘリは県警機動センター(福島市)を出発し、竹田綜合病院(会津若松市)で摘出された心臓をヘリポートのある会津中央病院(同)で乗せた後、福島空港に向けて運航中だった。

 搭乗していたのは県警の地域企画課長(59)▽総合運用指令課の操縦士(38)▽同課の副操縦士(50)▽同課の整備士(41)▽同課の整備士(27)▽医師(39)▽加臨床工学技士(43)―の7人。課長、整備士、医師、技士の4人は胸の骨を折るなどの重傷。ほかの3人は軽傷を負った。

 現場はJR郡山駅から南西に約15キロ。田んぼが広がり住宅地が点在している。県警によると、操縦士は風にあおられ機体が不安定になったため、住宅地を避け、人のいない所を探して田んぼに不時着したとみられる。

 福島地方気象台によると、事故現場に最も近い観測地点の1日午前8時の平均風速は5.3メートルで、同市には当時、強風注意報が出ていた。

 操縦士はヘリの運転経歴10年以上。県警のヘリ事故としては、2003(平成15)年1月に樹木に接触する事故を起こして以来。

 県警は1日、会見を開き地域部長が「けがをされた方や心配、不安を与えた県民の皆さまに深くおわび申し上げます」と陳謝し、再発防止に努めるとした。