「8河川・9カ所」改良復旧へ 台風被害のいわき・夏井川など

 

 県は21日、昨年の東日本台風で被害が出たいわき市の夏井川など8河川、9カ所で、川幅が狭くなっている「狭窄部(きょうさくぶ)」や堤防がもろくて弱くなっている箇所などを含む一連の区間を改良復旧する方針を発表した。本年度末から2024年度まで県緊急水災害対策プロジェクトとして、集中的にハード・ソフト両面で対策を進める。

 夏井川のほかに改良復旧の対象とする河川は事業採択に向けて国と協議中で、県が今後発表する見通し。東日本台風の被災箇所は国の災害査定が全て完了しており、査定を受けた249河川、1411カ所の災害復旧は21年度までの実施を予定している。

 新年度は阿武隈川の支流など7河川で新たに一定区間の河川改修を実施。郡山市の谷田川は4620メートル、相馬市の小泉川は4960メートル、福島市の濁川は810メートル、伊達市の山舟生川は640メートルにわたって、堤防の強化やかさ上げなどの工事に着手する。

 本宮市の安達太良川や浅川町の社川、いわき市の新川など78河川は一定箇所を緊急的に改修し、これまで継続的に実施してきた80河川は改修の促進を図る。河川にたまった土砂を取り除く「河道掘削」や流木被害の解消を目的とした「伐木」を行う事業費も本年度から倍増した。

 ソフト対策は、洪水時の水位観測に特化した簡易水位計「危機管理型水位計」や河川監視カメラの設置箇所を増やし、市町村への迅速な情報提供や避難呼び掛けに役立てる。

 放流用のゲートが設置されているいわき市の高柴ダムと四時ダムでは利水者と協議を進め、洪水を予測した際にあらかじめダムの水位を下げる「事前放流」の体制を整える。

 土砂災害警戒区域などの指定状況は74・9%(1月末現在)で、21年度までに県内で対象となる7983カ所の指定を目指す。