中小企業の資金繰り支援 感染影響拡大に、福島県が制度資金創設

 

 福島県は5日、新型コロナウイルスの感染拡大で影響を受けた中小企業の資金繰りを支援する制度資金「新型コロナウイルス対策特別資金」を創設した。県内で感染者は確認されていないが、国際線チャーター便の運航中止や団体バス旅行のキャンセルなどが相次ぎ、観光業、飲食業を中心に影響が拡大。昨年10月の東日本台風と雪不足の影響も続く中、中小企業から対策を求める声は強く、運転資金、設備資金として8千万円を上限に融資する。

 県はこれまで、国の緊急対策とともに利用できる既存の制度資金「外的変化対応資金」で中小企業を支援してきたが、感染症の終息が見通せない中、新たな枠組みを設けた。東日本大震災や東日本台風でも制度資金を新設しており、感染症を「災害級」と判断した。

 県内に事業所がある中小企業が対象で、直近1カ月の売り上げが前年同月比で2割以上落ち込み、さらに今後2カ月間を含め2割以上の減少が見込まれることが条件。融資期間は10年以内(据え置き1年以内)で、融資利率は固定の年1.5%以内。信用保証協会の保証が条件となり、保証料は年0.5%。売り上げ減少では市町村の認定を受ける必要がある。申込先となる金融機関(銀行、信用金庫、信用組合、商工中金)などの審査で融資が決定する。

 県によると、県内では外国人観光客の減少が顕著で、感染症への不安から個人・団体旅行を取りやめる動きが目立つ。県は「制度を周知して中小企業の資金繰りを支えたい」(経営金融課)としている。