町民の挑戦を後押し 佐藤金正川俣町長に聞く

 
「新たな10年へ道筋を立てることが役割」と語る佐藤町長

 川俣町は一部の山木屋地区が避難を経験した。佐藤金正町長は同地区の活力ある行動に復興の進化の兆しがあるとし「町民が誇りを持てるまちづくりにまい進したい」と意気込んだ。

 ―東京電力福島第1原発事故から9年が経過する。
 「山木屋地区は長期間の避難を強いられ、避難指示が解除されても若者の帰還が鈍い。高齢者は点在し、健康管理や安全・安心の確保が重要だ。ただ、帰還した住民が主体になって新たな挑戦を始める姿も見え、復興の進化だと捉えている」

 ―山木屋地区では、若手農家による農地保全が進む。
 「6人の農業法人が先頭に始まった。2021年に飼料米の作付けが始まり、原発事故前にコメ作りに携わっていた農家6人も加わり活動は充実する。仮置き場の解消は喫緊の課題。早期搬出を求める」

 ―町全体も少子高齢化が進む。移住や定住、持続可能なまちづくりについてはどう考える。
 「考えなくてはいけない施策だが、まずは今住んでいる町民が活力を持続できる政策が重要だ。町民が連帯感や協調性を感じられるまちづくりに力を入れたい。わが町に誇りを持つことが、人を呼び込むはずだ」

 ―聖火リレーや古関裕而など10年目に向けて明るい話題が多い。
 「原発事故による避難など痛手の経験はしたが、その分得たことも多い。新たな10年へどう踏み出すかが重要だ。積極的に川俣町を売り出し、町民が誇りを持てるまちづくりを目指す」