「常磐線」9年ぶり全線再開 首都圏と仙台結ぶ特急列車も運行

 
JR常磐線の富岡-浪江間の運行再開で、双葉駅(右後方)に向かう上りの一番列車=14日午前5時56分、双葉町

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の影響で不通区間が残っていたJR常磐線は14日、富岡―浪江間(20.8キロ)で運転を再開し、9年ぶりに全線がつながった。臨時駅のJヴィレッジ駅が常設化され、首都圏と仙台を結ぶ特急列車の運行も再開。震災の影響で運休が続いていた不通区間は全て解消された。

 双葉駅(双葉町)には午前5時55分ごろ、一番列車が到着。町の職員らが小旗を振って出迎える中、乗客が降車した。

 午前11時20分ごろには、特急の一番列車が到着。出迎え式で内堀雅雄知事は「復興がまた一歩進んだことを実感して感慨深い。生活環境の整備や交流人口の拡大などを力強く後押しすると確信している」とあいさつ。地元グループの太鼓の音が鳴り響く中、入線する特急列車を内堀知事ら関係者が出迎えた。

 JR常磐線は津波で駅舎や線路が流されるなどしたため、震災直後に運休。運休区間は徐々に解消されたが、原発事故の影響で同区間は運休が続いていた。運行再開に合わせ、同区間にある夜ノ森(富岡町)、大野(大熊町)、双葉の3駅周辺の避難指示が今月、順次解除された。

 Jヴィレッジ駅「常設化」

 常磐線の全線再開に合わせ、国内有数のサッカー施設、Jヴィレッジ(楢葉町、広野町)の最寄り駅「Jヴィレッジ駅」が常設駅となった。

 V字形のホームでは、楢葉町職員らが「ようこそ!サッカーの聖地Jヴィレッジへ」と記した歓迎の横断幕を掲げて乗客を出迎えた。田んぼアートなどで町の活性化に取り組む市川英樹さん(48)も駆け付け「常設駅となり感激だ。列車を利用し、Jヴィレッジや周辺の飲食店で町のおいしい食材とお酒を楽しむ人でにぎわう」と期待した。