中性子利用「がん」治療へ 郡山・南東北BNCT研究センター

 

 中性子を利用したがん治療法「ホウ素中性子捕捉療法」(略称・BNCT)の臨床試験を行ってきた脳神経疾患研究所(郡山市)の「南東北BNCT研究センター」は25日、同センターに導入したBNCT治療について厚生労働省の認可を受けたと発表した。同研究所によると、これにより民間の医療機関では初めて、実際の診療でBNCT治療を提供することができるようになる。

 BNCTは、エネルギーの低い中性子とがん細胞・組織に集積するホウ素化合物の反応を利用し、がん細胞をピンポイントで破壊する粒子線治療の一つ。正常な細胞への影響を極力抑えることができ、体への負担が少ないという。

 既存の放射線治療や外科手術では治すことが難しかった局所再発がんや局所進行がんにも有効とされ、「次世代の放射線がん治療法」として注目されている。当面は首から上の頭頸部がんの治療が中心となるが、将来的には治療できる部位がさらに広がることが期待されている。

 同センターは、県の医療関連産業集積プロジェクト補助事業の指定を受け、2018年から臨床試験を実施。今後は治療技術やノウハウを海外に発信することも視野に入れるという。