福島県『延期』余波...宿泊施設キャンセル、あづま球場準備中断

 

 東京五輪・パラリンピックと県内を出発する予定だった聖火リレーの延期を受け、聖火リレーと野球・ソフトボール競技の一部試合が予定されていた県内で宿泊施設のキャンセルなど影響が広がり始めた。

 26日に出発式典が予定されていたJヴィレッジ(楢葉町、広野町)では25日までに、ホテルに宿泊を予定していた約250人の予約がキャンセルとなった。Jヴィレッジスタッフは「新型コロナウイルスの影響で聖火リレーが仕切り直しとなるのは仕方がないが、正直、(収益への)打撃は大きい」と嘆く。

 近隣にある旅館でも大会関係者の団体予約が全てキャンセルになったといい、男性従業員は「リレー中止は仕方ないが、もっと早い決断はできなかったのか」と苦言を呈した。

 野球・ソフトボールの予選などが予定されていた福島市。同市の飯坂温泉でも一部に宿泊キャンセルの動きが出てきているといい、同温泉観光協会の担当者は「大会関係者が宿泊する予定の旅館もあったため、(五輪延期は)間違いなく痛手だ」と話す。

 県は同日、県内7カ所の駅構内に設置していた開幕までの日数を表示する「デイカウンター」の表示を取りやめたほか、県実行委員会の公募で選ばれた59人の聖火ランナーなどへの連絡に追われた。

 野球・ソフトボールの試合会場となるあづま球場では五輪開幕に向け、外周にフェンスを設置する仮設工事が進んでいたが、25日に作業を中断した。

 県関係者によると、同球場では2021年度の利用日程がまだ決まっておらず、延期の場合でも競技実施は可能とみられるという。ただ試合に訪れる観客が自家用車を止めて輸送用のバスに乗り換えるための臨時駐車場の予定地が今年の夏以降使用できなくなるため、市の担当者は「代替の候補地を探す必要がある」としている。