「3密」対策、高齢者施設の職員に負担 数人の作業を1人で

 

 新型コロナウイルスの感染拡大により、県内の高齢者施設の職員が大きな負担を強いられている。全国では高齢者施設でのクラスター(感染者集団)なども確認されている。面会制限やマスク着用、消毒などの感染対策の徹底が続き、職員は対応に追われる。

 「これからさらにこの状態が続くかもしれない。職員には体調管理をしっかりしようと改めて伝えた」。福島市で特別養護老人ホームやデイサービスセンターを運営する社会福祉法人ライフ・タイム・福島の森重勝事務局長(79)は気を抜けない日々だと明かす。

 施設では密集を避けるため、数人で行う作業を1人でやるケースが出てきたり、利用を自粛する高齢者宅への電話連絡や施設内の消毒の繰り返しなど、業務が増えている。職員が集まる朝礼を取りやめ、系列の施設との会議はインターネットを活用するなど作業効率化には取り組んでいるが、感染で重症化しやすいとされる高齢者が利用する施設では、気を配ることが多い。

 森事務局長は「感染者が出てしまえば地域に相当な影響を出してしまう。そのためにできることはやらなければならない」と話す。

 負担が続く高齢者施設への支援も広がる。南相馬市のレクリエーション団体「ゆうゆう倶楽部」は4月、日頃高齢者のために働く介護職員の手助けになればと、市内外の特別養護老人ホームなど5施設に手作りのマスク計400枚を贈った。

 マスクを受けた南相馬市の特別養護老人ホーム福寿園の菅原武施設長(56)は「マスクが手に入らない職員もいる中、大変ありがたい申し出だった」と感謝する。「職員は業務中、施設が用意した規定のマスクを使用しているが、頂いたマスクは各職員の日常の健康管理などで大いに役立っている」と話した。