飯舘村が「復興公園」検討 政府に要望、帰還困難・長泥地区に

 

 東京電力福島第1原発事故で帰還困難区域となっている飯舘村長泥地区に、村が復興公園(仮称)の整備を検討していることが19日、分かった。長泥地区の一部は、国が除染とインフラ整備を一体的に進める「特定復興再生拠点区域」(復興拠点)に認定され、2023年春の避難指示解除を目指している。村は拠点から外れた地域に復興公園を整備し、避難指示の解除につなげたい考えだ。

 復興拠点は6町村で計画が進んでいるが、拠点から外れた地域について、地元町村の具体的な方向性が明らかになったのは初めて。

 村は既に国に支援を要望しており、19日の衆院東日本大震災復興特別委員会で経済産業省の担当者は「各町村の具体的な要望を踏まえながら検討したい」と答えた。村の意向が反映され、拠点外の復興の先進例になるかが焦点となる。

 村が復興公園を運営し、村民らが自由に行けるようにすることで、古里とつながるための象徴を目指す。ただ、復興拠点から外れた地域を巡っては、国が除染の進め方などを決めていない。菅野典雄村長は19日、福島民友新聞社の取材に「国は早く6町村の方向性を示してほしい」と述べた。

 長泥地区は村内20行政区で唯一、帰還困難区域となり、立ち入りが制限されているのが現状だ。面積の約1割に当たる186ヘクタールを復興拠点と位置付け、再び人が住めるよう国費を投じて整備されている。このうち住宅や交流施設を建てる「居住促進ゾーン」で21年にも避難指示を先行して解除するのが目標だ。

 19日の衆院復興特別委で村の要望を取り上げた根本匠元復興相(自民、衆院福島2区)は帰還困難区域に関し「土地利用に即した新たな対応ができないか」と指摘した。その上で〈1〉居住機能がある復興拠点〈2〉集約して大規模化した農地〈3〉産業団地など産業の拠点〈4〉里山、森林―の四つの分け方を提案した。根本氏は自民党内で議論する考えで与党が出す政府への提言に盛り込まれる可能性がある。政府は長期間をかけても全ての帰還困難区域の避難指示を解除する方針だが、当面は22~23年春の解除を予定する復興拠点の整備を優先している。拠点から外れた地域の扱いをどうするか、地元町村は早期に方向性を示すよう求めている