サクランボ値崩れ「心配」 新型コロナで懸念、露地栽培の出荷控え

 
ハウス栽培で赤く色づいたサクランボ=20日、福島市飯坂町

 新型コロナウイルス感染症の影響による農産物の値崩れが懸念される中、「果物王国ふくしま」の出荷品種の最初を飾るハウス栽培の「サクランボ」がシーズンを迎えている。6月からは露地栽培のサクランボの出荷も始まって、さらに出荷量が増えるため、懸念を強める生産農家もいる。

 JAふくしま未来によると、百貨店の休業などに伴う需要減で値崩れすることが心配されていた。4月下旬からハウス栽培のサクランボの出荷が始まったが、管内では例年とほぼ同価格で取引された。福島市飯坂町の果樹農家金子多美雄さん(80)は今月初めに初出荷したが、影響はほぼなく安堵(あんど)した。

 一方、価格低下の不安は尽きない。新型コロナの影響は続くとみられ、市場の需要動向が不透明。加えて今年は豊作のため出荷量増加も見込まれる。金子さんは20日、露地のサクランボ畑で例年よりも多く摘果する作業に追われた。「コロナ禍が早く収束してほしい」。実りが近いサクランボに願いを込めた。