教育旅行...『冬』に熱視線! コロナで冷え込んだ福島県内観光

 
南会津町で過去一度だけ行われた冬季の教育旅行。除雪作業など雪国ならではのプランが組まれた

 新型コロナウイルス感染症の影響で冷え込んだ県内観光業だが、新たな動きも出始めた。南会津地方で5~9月を中心に首都圏の中学生らを対象に行われてきた農村生活体験教育旅行。今年は予約のキャンセルや延期が相次ぎ、受け入れ数が落ち込んだ。一方、これまで需要のなかった冬季に九州地方など遠方の学校から予約や問い合わせが増え始めている。

 教育旅行は、生徒らが農家に民泊するなどして、農業を体験する。2008年に設立された、農業法人、NPO法人などでつくる南会津農村生活体験推進協議会が企画。受け入れ数は東日本大震災の影響で一時減少したものの、19年に5000人を突破。昨シーズンの経済効果は5000万円を超え、地域の観光収入を支える事業の一つとして定着した。

 受け入れ予定、昨年比6割減

 新型コロナウイルスの感染拡大により、今年の受け入れ予定は昨年比約6割減まで落ち込み、民泊などを引き受ける農家ら地域経済にとって大きな痛手。しかし、そんな中で先月末に提携する旅行会社を通じ来年1月に大分県の高校生約240人を受け入れることが決まった。さらに沖縄県と別の大分県の高校も仮予約を申し込んだという。感染症の影響で今まで熟考されてこなかった冬シーズンに光が当たり始めた格好だ。

 「全国的に教育、修学旅行が延期となり、多くの学校が受け入れ先を探している」。事務局の観光関連第三セクター「みなみあいづ」の取締役営業副本部長・企画営業部長の湯田弘信さん(59)は分析する。

 通期の施策準備

 冬のプランには除雪作業や郷土料理作り、スキー体験などが盛り込まれる。湯田さんは「雪の少ない地方をはじめ、台湾や東南アジアなど海外の需要もある」と期待。感染症の収束後を見越し、フルシーズンで南会津の魅力が体感できる新たな観光施策の準備を進める。