「立地選定、福島県主導で」 浜通り研究拠点、田中復興相意向

 
インタビューに答える田中復興相=19日

 政府が浜通りに整備を検討している国際教育研究拠点の立地を巡り、田中和徳復興相は19日、複数の自治体が誘致に意欲を示していることについて「立地については県が市町村と連携して中心的な役割を果たすべきだ」と述べ、県と自治体の協議を尊重する考えを示した。

 田中氏は同日、新型コロナウイルス感染症に伴う移動自粛が解除されたことを受け、本県訪問を再開。福島民友新聞社のインタビューで答えた。

 田中氏の発言は、復興庁の有識者検討会の最終報告に沿った形で、「参加する大学や企業の意向なども踏まえながら、避難指示が出ていた地域への立地を基本として決定すべきだ」とした。

 また田中氏は、福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想の研究施設や東京電力福島第1原発との連携を重視し、「分散型ではなく集約することが重要」と指摘。「関係地方公共団体などの意見を伺い、年内をめどに成案を得たい」と述べた。

 地域の実情が最優先 復興拠点外の避難指示解除

 田中和徳復興相は19日、原発事故に伴った帰還困難区域に設ける特定復興再生拠点区域(復興拠点)外の避難指示解除の要件について「自治体の具体的な要望を踏まえながら検討する」と述べた。

 ―復興拠点以外の避難指示解除の要件は。
 「飯舘村から復興公園を整備したいという要望をいただいている。地域の実情や要望を最優先に考えないといけない。自治体によって異なるので、きめ細かく対応する」

 ―復興に向けた2021年度以降の財源について。
 「被災自治体の意見を踏まえて関係省庁と調整しており、今夏ごろをめどに示したい。復興・創生期間後の地方負担の在り方については2015(平成27)年時のような一律の見直しをすることは考えていない」

 ―福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想の地元経済への波及について。
 「拠点整備が進み、実用化開発の推進や企業誘致などの実績も出てきているが、知名度不足や十分に理解されていないという指摘もある。昨年12月にまとめた『産業発展の青写真』に基づき、地元企業が幅広く構想に参画できるように連携を進めていく」

 ―放射性物質トリチウムを含む処理水の取り扱いを巡る考えを聞きたい。県内の複数の市町村議会が、環境放出に反対する意見書を採択している。
 「政府小委員会の報告書を踏まえて、地元をはじめとした関係者の意見を丁寧に伺った上で、政府として結論を出していくことが期待されている。国会でも大きな議論が出ている。(意見書については)地元の意向は重いと思っている」