漆の美展で最高賞 会津若松の漆芸家・岩渕さん「新たな表現模索」

 
農林水産大臣賞を受賞した作品「はばたく」を制作した岩渕さん

 会津若松市の漆芸家岩渕浩之さん(59)が、日本漆工協会の「第27回日本文化を担う漆の美展」で最高賞の農林水産大臣賞に輝いた。岩渕さんは「前回は次点の林野庁長官賞だった。連続で入賞できてうれしい」と喜びを語った。

 漆の美展には、全国から漆を使ったパネル作品や立体造形の器など約50点が寄せられた。

 岩渕さんの作品のテーマは「はばたく」で、ヤマセミが川魚を捕らえる瞬間を表現した。ヤマセミの羽根の模様は卵殻を使い、背景には貝殻の輝く部分を貼る螺鈿(らでん)を施し、水面の輝きを美しく再現した。制作期間は約半年で、縦約1・2メートル、横約70センチのパネル作品に仕上げた。

 岩渕さんは、30年以上にわたり漆の作品を制作しており、これまでに日展で21回入選している。2016(平成28)年には第26回日工会展で最高賞の内閣総理大臣賞を受賞した。

 現在は喜多方市の喜多方桐桜高で建設科教諭を務めながら制作活動に取り組んでいる。

 岩渕さんは今後の活動について、漆の可能性を追求したいとし「今までとは違う漆の表現を模索し、これからも新しい作品づくりに励みたい」と制作への意欲を燃やしている。