「湯守」に密着、短編映画を製作 二本松・岳温泉、後継者発掘へ

 
湯樋に詰まった湯花を流す湯守。岳温泉を守るために湯守の継承は欠かせない

 岳温泉観光協会は、二本松市岳温泉全ての旅館が利用する源泉の維持に尽くす「湯守」に密着した短編映画を製作する。岳温泉では湯守の後継者不足が課題。映画を通して湯守文化の浸透を図り、湯守の技術を引き継ぐ人材を発掘するとともに温泉街への誘客にもつなげたい考え。

 源泉は安達太良連峰・鉄山直下の標高1400メートル地点にある。昔は木管だったが、今は樹脂パイプを湯元から温泉街まで約8キロにわたって敷設し、各旅館に配湯している。

 源泉と湯樋を維持管理するのが湯守だ。湯守は現在5人。うち4人が60、70代で、将来的に源泉の維持が懸念される状況にある。

 製作は、岳温泉在住の山岳映像作家一瀬圭介さんが担当する。湯守の仕事を追いながら、インタビューを盛り込み、20~50分にまとめる計画。来年2月に撮影を完了し、3月末に上映会の開催を目指す。

 二瓶明子会長は「温泉の恵みを受けられるのは、命懸けで源泉を守る湯守のおかげ。地域の皆さん、国内外の観光客にも浸透させ、1200年続いた岳温泉を未来につなげていきたい」と話した。

 ◆ネットで資金募集 300万円目標

 岳温泉観光協会は13日、湯守文化を紹介する短編映画製作の資金を調達するため、インターネット上で資金提供を呼び掛ける「クラウドファンディング」を始める。300万円を目標に8月19日まで支援者を募る。

 資金は3千円から募り、支援額に応じて、岳温泉の入浴券や宿泊券、温泉街の飲食店チケットなどの特典がある。専用サイト「グッドモーニング」で資金を募集するほか、支援金を岳温泉観光協会に持参した場合でもクラウドファンディングに応募したことにする。問い合わせは同協会(電話0243・24・2310)へ。