企業1割...全面再開できず 郡山中央工業団地、19年に浸水被害

 

 昨年10月の東日本台風(台風19号)で一帯が浸水した郡山中央工業団地(郡山市)に立地する被災企業137社のうち少なくとも1割程度が、いまだ全面再開できていないことが分かった。立地企業でつくる団地会は、実態を詳細に把握するため、台風から丸1年となる10月に向けて調査を行う。

 8日、同市で開かれた団地会の運営委員会で、小川則雄会長が調査の実施方針を示した。団地会によると、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、被災した機械などの設備がそろわないため全面再開に至っていない企業があるという。台風から間もなく9カ月がたつ中、サプライチェーン(部品の調達・供給網)の分断などへの懸念が高まっている。

 団地内に立地し、産業廃棄物の処分や運搬などを手掛ける白川商店は、台風で事業所などが浸水。約1カ月後には操業を再開したが、今も一部の設備を稼働できていない。台風15号や西日本豪雨などの災害が続き設備の納期が遅れたことや、感染拡大によって県をまたぐ移動が制限された影響などから復旧作業が遅れているという。

 梅雨前線の影響で記録的な豪雨が続き、台風シーズンも控える中、河川堤防の復旧工事など治水対策を急ぐよう求める声も強まっている。同社の橋本裕社長は「9カ月がたつが、気が休まらない状況が続いている」と話し、地域を挙げた水害対策の必要性を訴える。

 委員会ではこのほか、企業が災害時の対応方法を前もって決めておく「事業継続計画(BCP)」の策定を補助する市の制度などについて説明があった。