医療従事者のリスク軽減へ「感染対策ドーム」 eロボティクス

 
医療従事者の感染リスク軽減のため開発された「可搬型陰圧クリーンドーム」

 ロボット技術開発のeロボティクス(南相馬市)と、放射線防護用品の製造などを手掛ける日本環境調査研究所(東京)は、新型コロナウイルス感染症対策に使う装置「可搬型陰圧クリーンドーム」を開発した。東京電力福島第1原発事故後、廃炉作業などの現場で使われてきた放射性物質の封じ込め技術を応用したもので、医療従事者の感染リスクの軽減に役立てる。

 開発した装置は、ストレッチャーやベッド上の患者をドームで囲う形状。特殊なフィルターを備えた排気ユニットでドーム内を常に陰圧に保つことでウイルスが外に出ないようにするため、周囲への感染リスクを減らすことができるという。

 9日には、郡山市のふくしま医療機器開発支援センターで公開デモンストレーションが行われた。参加者は、ファスナー部分から手を入れ、安全を確保しながら検温などの作業が支障なくできることを確認した。

 放射性物質の封じ込めを得意とする日本環境調査研究所の技術と、廃炉作業の調査ロボットを研究しているeロボティクスの技術を組み合わせて開発した。県が仲介役となり、福島医大の医師や看護師、技師らの意見を聞いた上で、約4カ月間かけて完成させた。

 救急搬送時や集中治療室(ICU)などで使える「ストレッチャー型」と、ドーム内が広くリクライニング機能などが付いた「ベッド型」の2種類がある。病院や消防機関、介護施設など幅広い分野での使用が見込まれ、量産化を検討している。